2019年4月から働き方改革関連法案が施行されて、はや4年が経つわけですけど、この法案、僕にはどうもしっくり来ないんですよね。
有給休暇取得の義務化
勤務間インターバル制度
中小企業への割増賃金率の猶予措置の廃止
産業医の機能強化
同一労働同一賃金
高度プロフェッショナル制度の創設
この中でも、特に違和感があるのが有給休暇取得の義務化ですね。
世のサラリーマンたちって
仕事がやりたくてやりたくて仕方がない!
とかそういう理由で有給取ってないわけじゃない。
一般的なオフィスワークの業務って仕事のケツが決まってるから、休んだらその分別の日にツケが回るわけで、それが嫌で休み取らないで頑張ってるんだと思います。
中には上司が休暇申請を認めてくれないとか、そういう理由で有休取れない人もいるでしょうけど、それは別の問題なので、こっそり会社の上層部にチクっておくか、とりあえず労基署行きましょう。
ともかく、休みたくても休めないから有給が余るわけで、このワークライフバランス関連法とやらはそこにスポット当ててる?と思うわけです。
優秀なサラリーマンは休暇取得率が高いというけれど
仕事の自己啓発本とか効率化本にもよく書いてあることですけど、仕事のデキルサラリーマンは1年先まで休暇の予定を埋めてしまうそうです。
そうすることで、休暇を取る日は最初から仕事が出来ない日として、仕事のスケジュール調整をします。
・・・ってそれはそのとおりなんだけど、業種にもよるけど仕事ってだいたい突然舞い込んできて、しかも締め切りまで数日とか、明日までとか、そういうもんじゃないですか。
そういう時、欧米の人々なら、他の人にサラッと振るか、「期間みじけーよボケッ」って言って仕事を断るんでしょうけど、我々日本人はそういうの苦手ですからね。
仕事と生活の調和のために休暇を取れ?
もう一つ、違和感があります。
ワークライフバランスを推奨する理由として「仕事と生活の調和」が挙げられていることや、最近はやたらとウエルビーイングって言葉を政治家さんたちが使い始めてることからも、幸福度の追求は必要不可欠な事項として認識されていると思います。
端的に言えば、仕事の時間を短くして、プライベートの時間を十分に確保すれば、生産性も幸福度も向上すると、そう言ってるわけですが、そんな単純な話じゃないですよね。
まず、そもそも日本の学校って幸福について学ばないので、どういう状態が幸せなのかっていう認識自体が出来ないのが問題です。
学校で学ぶのは、「たくさん勉強して」「いい会社に入って」「安定した人生を歩もう」っていう現代のネット社会から言わせれば「不幸な社畜」になれる方法です。
昔はネットも普及しておらず、閉塞的な社会の中で良いポジションを取ることが幸福につながっていたと思いますが、今のサラリーマンはネットによって良くも悪くも色々と知ってしまったわけで、そうなってくると幸福って何?どうやったらつかめるの?って悩むわけです。
それに対しての答えを示さず、まずは休もう!仕事の時間を減らそう!ワークライフバランスしよう!とか言われても、そりゃあ幸福度なんて上がるわけがないです。
まとめ:幸せにしてくれるのは、有給休暇取得の義務化ではなく学びによる認識では?
あくまで僕の私見ですが、無理に有給休暇を取得させられても、幸せにはなれないと思います。
人によっては無理に取得をさせられた休暇最終日の夜、休暇中に溜まった仕事を想像して病んでしまう人だっているんじゃないでしょうか。
日本の教育は、仕事論とか組織論、幸福論など社会人として必要不可欠な事項に対して、まるでフォーカスしていないと僕は考えています。
無防備でいきなり社会生活に飛び込むわけですから、ワーカーホリック状態になってしまったり、精神を病んでしまったり、なんのために働いてるかわからなくなって、退職してニートになってしまったり、そういう事態になってしまうのも無理はありません。
幸せの形は人の数だけあるものですが、幸せを認識する方法論は、学びによって得ることが出来るわけで、そういったことをせずに、強引に制度を変えることで幸福度をあげようとする政府には強い疑問が残ります。
コメント