TUMIのバックパック、Alpha3 スリムソリューションズ・ブリーフパックをレビューしていきます。
結論から言うと、ビジネスリュックとしては、かなり使い勝手の良い製品です。
外観はやや堅苦しいデザインであるため、プライベート兼用にするにはやや野暮ったい感じがしますが、逆にいえばビジネスに特化したデザインとも言えるわけで、業務用とプライベート用でリュックを分けたい人におすすめです。
書類の出し入れのしやすさは、僕の知る限りこのバックパックよりも使いやすいものはありません。
内張りが防水仕様となっている折りたたみ傘収納ポケット、ペットボトル収納ポケット(非防水)など、ビジネス用途としては、完璧に近い、オールマイティな一品です。
外観デザイン:ほぼスクエアなフォルムでチャラさがない
スリムソリューションズの良い点として、ビジネス感が強めな外観をしていることが挙げられます。
取引先にリュックを持ち込むことが許される業界である事が前提になりますが、リュックとしてはフォーマル感が高く、スーツにもマッチしたデザインです。
また、TUMI製品全般に言えることですが、リュックの骨格がしっかりしているため、形が崩れにくく、バッグ自体が自立します。
業務でリュックを使っている人にはわかると思いますが、バッグが自立するか否かは、業務用バッグとして非常に重要な要素です。
外出先でバッグを立て掛けられる壁等がない場合、自立しないリュックは置き場に困ります。
また、仮に立てかけられる場所があったとしても、取引先の備品を利用してリュックを立て掛ける行為は、相手方にとっても良い印象は持たれにくいと思います。
書類収納の設計が優秀
このリュック最大の魅力は書類収納コンパートメントの使い勝手です。
スリムソリューションズはリュックが自立した状態でガバっと大きく開口部が取れます。
iPhone 13 Pro (5.7mm, f/1.5, 1/60 sec, ISO160)開口部が大きいリュックは他にいくらでもありますが、自立したままこれだけ開口部が確保されたバッグは僕の知る限りほとんどありません。
また、このリュックは設計上、書類収納用のコンパートメントのマチが大きく取られているため、かなりの量の書類を持ち運ぶことができます。
iPhone 13 Pro (5.7mm, f/1.5, 1/60 sec, ISO160)さらに、このリュックはメイン収納部のマチを拡張することができ、必要に応じてリュックのサイズを変更できます。
底面。
拡張前↓
iPhone 13 Pro (5.7mm, f/1.5, 1/60 sec, ISO200)拡張すると・・・↓
iPhone 13 Pro (5.7mm, f/1.5, 1/60 sec, ISO250)16インチMacBook Proと12.9インチiPadProの同時収納可能なクッションエリア
iPhone 13 Pro (5.7mm, f/1.5, 1/60 sec, ISO125)書類収納コンパートメントの背面側には、集めのクッションを使用したノートパソコン用ポケットがあります。
同時に12.9インチのiPadProが収納可能なポケットもその前面に搭載。
また、このスリムソリューションズは通常のAlphaモデルなので、AlphaBravoシリーズよりもパソコン収納部のクッション性能が高くなっています。
こういった点も、ビジネスモデルを強く意識している故なのかもしれません。
独立した私物用ポケットの容量も必要十分
iPhone 13 Pro (5.7mm, f/1.5, 1/60 sec, ISO125)スリムソリューションズは大きなコンパートメントが2つあり、一つは先ほど紹介した書類やPC収納部、もう一つが私物等を収納するためのものです。
こちらのスペースは、先述した書類用コンパートメントよりはやや狭くなっています。
それでも2Lペットボトルが縦に2本入る程度の広さはありますので、スリム型のお弁当箱程度は余裕で入ります。
iPhone 13 Pro (5.7mm, f/1.5, 1/60 sec, ISO400)また、小物の収納ポケットやペン差し、ジッパーで開閉できるポケットも付いているので、バッグインバッグを使わなくてもある程度の整理整頓は出来るようになっています。
両サイドのポケットは必要な時だけ引き出せる仕様
iPhone 13 Pro (5.7mm, f/1.5, 1/60 sec, ISO160)スリムソリューションズの使い勝手を担保してくれているのが、両サイドのポケットです。
左右両方にポケットが付いているのですが、片方は防水生地になっているため、折りたたみ傘を収納袋に入れずにそのまま差すことができます。
使用しない時はジッパーによって格納されている状態なので、かばんのシルエットを崩しません。
iPhone 13 Pro (5.7mm, f/1.5, 1/64 sec, ISO125)iPhone 13 Pro (5.7mm, f/1.5, 1/60 sec, ISO200)
iPhone 13 Pro (5.7mm, f/1.5, 1/73 sec, ISO125)
両方のポケットを同時に使用すると、↑の画像のように、横に広がって外観が不格好になるので、その点はマイナスポイントですね。
前面のコンパートメント:マチは無いけど広さは十分確保
iPhone 13 Pro (5.7mm, f/1.5, 1/60 sec, ISO160)前面下部にも薄めのコンパートメントがあります。
内部には小物整理用のポケットが2つありますので、日用品やスマホの充電ケーブルなどを収納することができます。
500mlペットボトルが↓のように入る深さがあるので、薄いものであれば、そこそこ大きい物ででも入ります。
iPhone 13 Pro (5.7mm, f/1.5, 1/60 sec, ISO200)ショルダーベルト、背面パッドは十分な厚みと強度があり、しかも耐久性が高い
iPhone 13 Pro (5.7mm, f/1.5, 1/60 sec, ISO200)TUMIのビジネス用バックパックの背面パッド・ショルダーベルトはどの製品も基本的に同じ構造となっています。
背面パッドについてはアークテリクスのような固いパッドは入っていませんが、しっかりと弾力性のある部材が使われており、背負心地はすこぶる良好です。
iPhone 13 Pro (1.57mm, f/1.8, 1/41 sec, ISO1000)また、ショルダーベルトも十分な厚みと、人間の体にフィットする形状となっているためか、長時間背負っていても体への負担がかなり小さいように感じます。
余談ですが、僕はこのリュックを一年程度使用しましたが、背面もショルダーベルトもほぼ劣化していません。耐久性はかなりのものがあります。
残念な点① クイックアクセスポケットがない
スリムソリューションズには、他社人気バックパックには標準装備となっているクイックアクセスポケットがありません。
これはTUMI製品全般に言えるので、TUMIはクイックアクセスポケットを採用しない方針なのかもしれません。
財布やスマートフォン、ワイヤレスイヤホンなど、頻繁に出し入れするものを入れる場所が無いのはこのリュックの悩みどころです。
残念な点② 多くのコンパートメントがダブルジッパーではない
スリムソリューションズは書類収納コンパートメント以外のジッパーは全てシングルタイプです。
基本的に一方向からの開け示しかできないため、開閉に少々時間がかかります。
そこまで大きな問題ではないですが、高価格帯の他社製リュックはダブルジッパーが基本であるため、少々残念なところです。
まとめ:ビジネス系リュックとしては、最高レベル
このリュックは外見だけではなく、機能・性能もビジネス用途に適している数少ないリュックだと思います。
外観だけ見れば、ビジネスにも使えそうな、オフブラック系のビジネスリュックは数多く存在しますが、書類の取り出しまでを総合的に見た場合は、このリュック以上のものを僕は見たことがありません。
一方で、冒頭でも書きましたが、プライベート用としてはビジネス臭が強すぎて少々持ち出しにくいように思います。
とはいえ、機能的には全く問題ないので、最終的には個人の好みの問題ですね。
手提げのブリーフケースの代わりとしてリュックを検討しているのであれば、かなりおすすめできます。
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